各地の裁判所での敷金返還に纏わる判例です。随時更新していく予定ですのでご参考になさってください。

敷金返還の無料相談

サイト更新日: 2017-02-05

敷金の判例などを精査して敷金返還請求を行っております。

敷金返還の判例をご紹介します

リフォーム代、敷金の相談はあおぞら行政書士事務所名古屋地裁判平成2.10.19判例時報1375号117頁
畳・ふすま・風呂釜などの取替や小修理は賃借人の負担で行うとの修理特約等について
【判決要旨】
畳、襖、障子の取替えその他の小修繕は賃借人が行うとする修繕特約は賃貸人の修繕義務を免除することを定めたものにすぎず、積極的に賃借人に修繕義務を課したとするには、さらに特別の事情が存在することを要する。
よって 「故意、過失を問わず毀損、滅失、汚損その他の損害を賠償しなければならない」 とする特約には、通常の使用によるものは含まれない。

クリーニング費用、壁紙クロス張替の無料相談はあおぞら行政書士事務所名古屋地裁判平成6.7.1
畳裏替え、襖張替、じゅうたん取替え、壁、天井等の塗装の原状回復特約について
【判決要旨】
契約終了と同時に本件建物を原状に回復して明渡さなければならないとする原状回復特約について、通常の使用に必然的に伴う汚損・損耗は本件特約にいう原状回復義務の対象とはならない。

敷金最高裁の判例、退去費用トラブルの無料相談最高裁小判平成17.12.16
賃借建物の通常の使用に伴い生ずる損耗について賃借人が原状回復義務を負う旨の特約について
【判決要旨】
賃借物件の損耗の発生は賃貸借という契約の本質上当然に予定されているものである。賃借人が社会通念上通常の使用をいた場合に生ずる賃貸借物件の劣化や価値の減少を意味する通常損耗に係る投下資本の回収は、賃料の中に含ませてあると解すべきである。
そうだとすると、賃貸借において生ずる通常損耗についての原状回復義務を負わせるのは、賃借人に予期しない特別の負担を課すことになってしまう。
よって賃借人に同義務を負わせるためには少なくとも特別の負担となることが契約書に具体的明記してあるか、仮に契約書になくても賃貸人が口頭で説明し、賃借人がその旨を明確に認識し、それを合意したものと認められるなど、その旨の特約が明確に合意されていることが必要である。

原状回復費、退去精算のトラブル相談さいたま地裁平成22.3.18
原状回復費が定額補修費を下回る場合は、その差額分の返還請求を認めた判例
【判決要旨】
そもそも、定額補修費(敷金ではなく金銭預託契約である)が本件貸室の修復費用に当てられることが合意された金銭であることからすれば、本来は修復費用がこれを下回れば差額を賃借人に返還すべき筋合いのものである。したがって被控訴人と控訴人との間で、上記差額を返還しないとの合意が成立している場合を除き、被控訴人は、上記差額の返還義務を負うものと解するのが相当である。

敷金返還、退去トラブルの相談大阪高裁平成23.6.10
賃料未払いの賃借人を、管理会社が違法に追い出しした件で損害・慰謝料165万円を認めた判例
【判決要旨】
賃貸人は本件貸室を含むマンションの所有者であり、管理会社に管理を委託、本件賃貸借契約について管理会社にその管理権を行使するのに必要な代理権を包括的に授与していたこと、従業員が賃貸人の子であり、賃貸人が管理会社の取締役に就任していることを考慮し、管理会社が賃貸人から授与されていた包括的な代理権に基づき、賃貸人の子が管理会社の従業員として本件行為に及んだことについて、賃貸人も事前に包括的な承諾を与えていたと認められるとし、賃貸人の共同不法行為責任を認めました。要するに管理会社の従業員は息子であり、実質賃貸人がグルとなって、鍵をロックして、家財道具を無断で搬出し放置したというとんでもない行為と言うことです。敷金返還トラブルとは違いますが、このような違法行為を行う管理会社なども存在するので紹介させてもらいました。

敷金返還、退去トラブルの相談大阪簡裁平成23.3.18
礼金は広義の前払い賃料であって、中途解約の場合は返還する義務を認めた判例
【判決要旨】
賃貸借契約締結の際に支払われる礼金は返還しないものであると当事者で合意したといても、そのような合意は中途解約の場合に「前払分賃料相当額が返還されないとする部分については」消費者を一方的に害する者として、消費者保護法第10条に基づいて「一部無効」である。
従って、礼金は実質的・経済的にみて建物の使用収益の対価として授受されている広義の前払い賃料であるから「予定した期間が経過する前に退去したものは、建物未使用期間に対応する前払い賃料相当額を返還するべきである。」と判決を言い渡しました。

敷金返還、退去トラブルの相談東京地裁平成25.8.19
事務所目的の賃貸借物件であっても、通常損耗特約を課すのは許されないとした判例
【判決要旨】
裁判所は、通常損耗補修特約を否認して、貸主の特別損耗に係る請求のみを認容した。この判決は平成17年12月16日の最高裁判例を踏襲しているものであり、具体的な原状回復特約を結んでいないので、敷金から好きなように差し引けないとしたところがポイントでしょう。一般的には居住用よりも事業用の方が、このような特約を認められやすいのですが、生活スペースで仕事したり、マンションの一室であったりすると、実質居住用と何ら変わらないということです。